

人間関係も仕事内容もなにもかもいやだ。
すぐにでも会社を退職したいけど、トラブルを起こすのは嫌だ。
出来れば円満に退職したいな。
でも、何をどう進めればいいのかよくわからない・・・。
大丈夫、安心してください。
この記事を読むことで、きっとあなたもスムーズに
円満退職を達成できるようになりますよ。

私も19年勤めた会社をスムーズに退職するには
どうすればいいのか途方に暮れていました。
無理なのかな?とあきらめかけたことも・・・
でも、この記事の内容を実践して
2024年7月に無事円満退職することが出来たんです。
この記事で分かるのは下記のとおりです。ぜひ、最後までよんでくださいね。
円満退職を実現するための
●退職を伝えるタイミング、伝え方
●退職意思を伝えてからの過ごし方
円満退職を実現する3つの方法とコツ

円満退職するためには、職場に伝えるタイミングや伝え方、退職日までの過ごし方が大事です。
ここでは抑えておくべきポイントを3つ解説します。
退職を伝えるベストなタイミングは退職希望日の1~3か月前
一般的に退職希望日(最終出社日)の1~3か月前に退職を伝えましょう。
会社ごとに就業規則で伝えるタイミングを
定めている場合があるので確認しましょう。
就業規則がある場合には、それに従ったほうが
円滑に退職手続きをすすめられる可能性が高いです。
「直属の上司」にアポを取ります。
口頭(都合がつかなければ電話やメール)で
「今後のことでお話しがあります。お時間をいただけないでしょうか」と、
「直属の上司」にアポを取ります。
ポイント!!
不確定な情報が広まる可能性を防ぐため、
直属の上司以外である取引先・同僚・先輩・後輩などに
退職すると伝えるのは、退職日が正式に決まった後にします。
退職意志の伝え方 (例文付き)
ここでは、理由別に退職意思の伝え方をご紹介します。
- 体調不良が理由の場合
体調が優れず、仕事を続けることが難しい場合は、正直に伝えることがポイントです。
ただし、深刻な症状などプライバシーに関わる部分は詳細に述べる必要はありません。
例文
「この度、体調不良が続いており、現在の業務を続けることが難しい状況となってしまいました。長期的に体調を整えるために退職を決意いたしました。突然のことでご迷惑をおかけしますが、ご理解いただけますと幸いです。」
- 家庭の事情で退職する場合
家庭の事情は職場にとっても理解しやすい理由の一つです。具体的な詳細を避けながら、簡潔に伝えましょう。
例文
「この度、家庭の事情により現職を続けることが難しくなりました。家族との相談の結果、退職することが最善と判断いたしました。これまで大変お世話になりましたが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。」
- 職場に不満がある場合
職場に対する不満が理由であっても、感情的にならず、建設的な伝え方を心がけることが大切です。円満に退職するため、必要以上に批判をせず、前向きな言葉で締めくくりましょう。
例文
「現在の職場環境や業務内容について、自分のスキルやキャリアに合わないと感じる部分があり、改めて考えた結果、退職を決意いたしました。これまで学んだことに感謝しつつ、次のステップに進みたいと考えています。お世話になり、ありがとうございました。」
- 転職先が決まってから退職する場合
転職先が決まっている場合、理由は簡潔にしつつ、前向きな意欲を伝えることが重要です。
例文
「この度、新たな挑戦をするため、別の職場で働く決断をいたしました。これまで学んだことを活かしつつ、さらなる成長を目指したいと考えております。これまでお世話になった皆様には心から感謝しております。」
- 人間関係に不満がある場合
人間関係が理由であっても、直接的な表現は避け、前向きな言葉を選ぶようにしましょう。
例文
「仕事を進める中で、さまざまな課題に直面しましたが、自分の中で十分に適応できていない部分があると感じました。そのため、今後は新しい環境での挑戦を通じて自分を磨きたいと思い、退職を決意いたしました。これまでのサポートに感謝しております。」
ポイント!!
●冷静かつ丁寧な対応をこころがけましょう。
●会社への不平不満は避けたほうが無難です。
●一方的に退職日を伝えることは避けましょう。
退職届の書き方・提出方法
退職届は退職の申し出が受理され、退職日が確定した後に
事務手続きとして届け出る書類です。
書式や提出先などは、会社の規定に準じます。
もし、就業規則による定めがなく会社から提出要請がなくても
退職日の2週間前までに「退職届」を提出しましょう。
万が一、提出後に受理されなかった場合でも、
提出から2週間経過すれば民法627条の定めにより退職することは可能です。
ただし、「退職届を出して2週間で辞める」というのはかなり強引な方法のため、
最終手段として取っておきましょう。
※似たような名称の「退職願」がありますが退職届とは異なりますので、
違いを下記にまとめてみました。
退職願と退職届の違いまとめ
退職願 | 退職届 | |
目的 | 退職の「お願い」 | 退職の「通知」 |
提出時期 | 退職意志を伝える際に提出 | 退職意志が承認された後に提出 |
撤回の可否 | 撤回できる場合もある | 原則として撤回不可 |
最終日まで責任を持って業務に従事する
退職が決まった後でも、最終日まで責任を持って業務に従事することは、円満退職を実現する上で非常に重要です。
次のステップへ進む準備をしながらも、これまでお世話になった会社や同僚に対して最後まで誠意を尽くしましょう。ここでは、具体的なポイントと実践例をお伝えします。
業務引継ぎ
一般的に退職希望日(最終出社日)の1~3週間前
無事に退職することが決まったら、業務の引き継ぎを行います。退職後も業務が滞らないよう、丁寧な引き継ぎが必要です。
引き継ぎ資料を作成する際、自分が担当していた業務内容や手順をまとめた資料を作成し、
後任者がスムーズに対応できるようにします。
具体的には、以下のような内容を含めるとよいでしょう。
- 業務の全体像
- 使用しているツールやフォーマットの詳細
- 業務上の注意点や課題
- 後任者へのサポート
後任者が業務を理解するために、質問や相談に積極的に対応する姿勢を見せましょう。

後任者が決まっていて一緒に仕事ができるなら
退職1〜2週間前から一緒に作業をしておくのがおすすめです。
最後まで業務を丁寧に仕上げる
退職を控えているからといって、業務をおろそかにするのはNGです。むしろ、退職が近づくほどに一つ一つの仕事を丁寧に仕上げることで、会社や同僚からの信頼が高まります。
- 未完了のタスクをチェックする
自分が担当している仕事をリスト化し、退職日までに終えられるものと、引き継ぎが必要なものを明確にします。 - 期限を守る
退職前に「どうせ自分は辞めるから」といった気持ちで納期を遅らせるのは絶対に避けましょう。最後まで責任を持つ姿勢が、あなたの印象を良くします。
社内外に挨拶をする
一般的に退職希望日(最終出社日)の当日〜1週間前
社内・社外の関係者への挨拶をします。
社外向けには必要に応じて後任者を連れて行き自分の後任者を紹介します。
その際、自分が辞めた後も問題なく仕事が進むことを伝えて
安心してもらえるようにしましょう。
時間が厳しい場合は、挨拶のメールを送ります。
社内向けの挨拶は、最終出社日に行うのが一般的です。
いずれの場合も、挨拶のタイミングは
上司や人事の指示に従うようにしましょう。
有給休暇を消化するのは、引き継ぎと挨拶回りが完了してからにする好印象です。
退職後のスムーズなスタートを切るために

退職後は、次のステップに向けての大切な準備期間です。
この期間を有効に活用できるよう確認や準備しておきたいことを解説します。
受け取るもの、返却するもの確認・準備
会社から受け取るもの、会社へ返却するものは下記のとおりです。
抜け漏れのないよう確認・準備しておきましょう。
受け取るもの | 説明 |
---|---|
離職票 | 退職後10日以内に交付のため、 郵送で受け取ることが多い 失業保険の受給手続きに必要 転職先が決まっている場合は不要 |
年金手帳 | 転職先でも必ず必要 会社が保管している場合は返却してもらう (社会保険事務所で再発行が可能) |
源泉徴収票 | 年末調整や確定申告に必要 発行に1か月程度かかるため、 退職後に郵送で受け取ることが多い |
雇用保険被保険者証 | 転職先で雇用保険に加入する際に必要 会社で保管している場合は返却してもらう (ハローワークで再発行が可能) |
健康保険被保険者証資格喪失証明書 | 国民健康保険へ切り替えるために必要 (退職日の翌日から転職先に入社する場合のみ不要) |
退職証明書 | 退職後、 健康保険の被扶養者になる場合の届け出に必要 |
返却するもの | 説明 |
---|---|
健康保険被保険者証(保険証) | 退職日の翌日に資格を喪失するので 退職後、会社に返却 |
会社の身分証明書 | セキュリティーカードやIDカード、社章など 会社の社員でなくなるので全て返却 |
制服や作業服 | 出来るだけクリーニングや洗濯をして返却 |
名刺 | 自分の名刺だけでなく、 仕事を通じて受け取った名刺も返却 |
通勤定期券 | 通勤のために支給されているので、 退職に伴って返却 |
支給された備品など | ノートやボールペンなどの文房具から パソコン・カードキー・連絡用の携帯まで、 全て返却対象の備品 |
作成した書類など | 企画書や資料、PCで作成したファイルなども 会社の所有物なので返却 |
退職後の社会保険や年金の手続き方法
健康保険の切り替え
退職後すぐ再就職しない場合は、下記3種類のいずれかを選びます。
- 手続きの期限がそれぞれあるので注意。
- 会社から受け取る健康保険被保険者証資格喪失証明書があると
スムーズに処理できます。
1⃣ 健康保険任意継続
資格喪失日から20日以内に申請
お住まいの協会けんぽ支部で手続き。全国健康保険協会協会けんぽホームページ
各健康保険組合に相談。
2⃣ 国民健康保険
資格喪失日から14日以内に申請
お住まいの市町村の国民健康保険窓口に相談。
3⃣ 被扶養者
お勤めしている方(被保険者)の勤務先を通じて相談。
年金の切り替え手続き
窓口 | お住まいの市区役所または町村役場 |
手続きに必要な持ち物 | 基礎年金番号通知書 または年金手帳等の基礎年金番号を 明らかにすることができる書類 |
提出期限 | 退職日の翌日から14日以内 |
提出者 | 本人または世帯主 |
2024年9月現在は電子申請も受付しているようです。
電子申請による提出は「個人の方の電子申請(国民年金)」をご覧ください。
失業保険を受け取る
職業に就くことができない失業の状態で、
離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して
12か月以上ある場合、基本手当(失業手当)が支給されます。
下記の書類を持参しお住まいを管轄するハローワークで手続きできます。
●雇用保険被保険者離職票(-1、2)
●個人番号確認書類(いずれか1種類)
マイナンバーカード、通知カード、
個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)
●身元確認書類(コピー不可)
(1)運転免許証、運転経歴証明書、
マイナンバーカード、
官公署が発行した身分証明書・資格証明書(写真付き)など
いずれか1種類でOK
(2)(1)の書類がない場合は
公的医療保険の被保険者証、
児童扶養手当証書などのうち
異なる2種類
●写真(最近の写真、正面上三分身、縦3.0cm×横2.4cm)2枚
※ 本手続及びこれに続き今後行う支給申請ごとに
個人番号カード(マイナンバーカード)を提示することで省略が可能です。
●本人名義の預金通帳又はキャッシュカード
(一部指定できない金融機関があります。ゆうちょ銀行は可能です。)
ただし、下記のような状態にあるときは、
基本手当を受けることができないので注意してください。
■病気やけがのため、すぐには就職できない。
■妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できない。
■定年などで退職して、しばらく休養しようと思っている。
■結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができない。
住民税の支払い
- 転職先がすでに見つかっていて、給与が発生しない期間がない場合
転職先の事業所で特別徴収を継続という対応になります。 - 転職先がまだ見つかっていない、
あるいは次の事業所で働き始めるまでに期間が開く場合
自治体から普通徴収のための納税通知書が送付されます
5月分までの住民税を一括で徴収され、
もし退職月の給与と退職金よりも住民税の方が多い場合は、
自身で納付する普通徴収に切り替わります。
退職月の住民税は従来通り給与から引かれ、
翌月以降の離職期間は自身で納付が必要です。
どちらの場合も自分で手続きすることはありませんが、
普通徴収となった場合は納付書が届きます。
納付書が来たら滞納せずに支払いするよう注意してください。
まとめ

円満退職を成功させるためには、適切なタイミングでの相談や伝え方、そして最終日までの姿勢が重要です。本記事で紹介したコツを押さえて、トラブルなく次のステップへ進みましょう。
- 退職意志を伝えるタイミング: 就業規則を確認し、1~3ヶ月前に相談を開始。
直属の上司へのアポ取りが基本。 - 退職理由は 理由に応じて、前向きで丁寧な表現を心がける。感謝の気持ちは必須。
- 引き継ぎ資料の作成や後任者へのサポートを忘れずに。
- 最終日までの姿勢: 責任感を持ち、感謝の気持ちで同僚や上司に接する。

退職は新しいステージへの第一歩です。これまでの職場での経験を糧にし、
新たなキャリアを前向きに切り開いていきましょう。